Racco 地球の皆さん、こんばんは。RACCOS BURGER対談のvol.28です。えー、ついにね、登場3回目となった、元OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDのTOSHI-LOWさんにね…。
TOSHI-LOW 元じゃねぇよ。
Racco 最近やってねぇじゃん。
TOSHI-LOW やってるよ。
Racco やってねぇよ。MARTINがIdol Punchのライブをチェックして遊びにきだしたんだから、ちゃんとリハーサルやってない証拠だよ。
TOSHI-LOW リハーサルは少なくてすむんだよ。つうかさ、なんでまたこの対談やらなきゃいけないんだよ。違う人呼べばいいじゃん。
Racco 呼んだ、呼んだ、HAWAIIAN6とやったよ。
TOSHI-LOW あぁ。どうだった?
Racco いや全然よかったけど、結局こういう対談は一対一でやらないといけないんだよ。バンド3人が集まっちゃうと、バンド総意としてのアンサーになるから…、そこらのインタビュー本と同じような内容になっちゃうなと思ったな。
TOSHI-LOW つまんねえな。
Racco 許される範囲で、話の幅が広がるほうがおもしろいんだよね。
TOSHI-LOW …。で?
Racco えー、3回目の登場にして、初めてTOSHI-LOWのバンドのオープニングクアクトを降ろされたIdol Punchなんですけど…。
TOSHI-LOW そうだよ。今回何の関係もないのに、なんで対談しなきゃいけないんだよ。
Racco でもさ、俺今までで一番、BRAHMANの演奏を見てた気がする。ちゃんと見たらマコトとロンちゃんがカッコよかった。TOSHI-LOWが邪魔して見づらかったくらい。
TOSHI-LOW MAKOTO、ライブ中に俺の足を2回も踏みやがったからな。しかも、これから始まるぞってときに。今日はもうダメだなって(笑)。
Racco かっこ悪いよな。こっちは「痛っ」て思ってても、向こうは気づいてないんだろう(笑)?
TOSHI-LOW そうそう。まだ踏まれたこと言ってねぇもん。明日米子に移動するときに言ってやろうって。
Racco 俺さ、今日のライブでよく言われたのが、「Raccoさんも、あさっての米子行くんですよね?」って。俺、BRAHMANのスタッフでも何でもないんだけど。
TOSHI-LOW 連れてってやってもいいぜ、米子。
Racco いいよ。仕込みがあるから。日銭を稼ぐのに忙しいんでね。
TOSHI-LOW あんな屋台みたいな店でもやるの大変なんだね。
Racco 毎日100円単位のレベルでピリピリしてるよ。まぁでも、今回はBRAHMANからのオファーを辞退したカッコいいIdol Punchの店ってことになってるけどね。
TOSHI-LOW (笑)。辞退したって、もともと誘ってねぇし。
Racco でも、お客さんは暗黙の了解で、「今回、Idol Pucnは調子が悪かったんだろう」って思ってるはず。
TOSHI-LOW 思ってねぇよ。っていうか、もう山陰でしか呼ばないって、前回の対談とかで話してるだろ。
Racco 山陰すら呼ばれてないし。電話がかかってきてないよ。
TOSHI-LOW そうだな(笑)。
Racco そういえば、今日のライブ会場への登場の仕方はすごかったよな。2人で自転車でうどん屋に行って、そのあと自転車1台置いて、俺の自転車の後ろにTOSHI-LOWを乗せて、2ケツで会場入りしたからな。当然のようにTOSHI-LOWが後ろのバーを踏んで立ってて、俺が座りこぎで。そのときにTOSHI-LOW、「こんなんでもオリコンに入ってたりするんだな」ってボソッと。
TOSHI-LOW あの絵ヅラは、多分すごかったよな。
ONZO あぁ、その絵、撮影したかったです。
Racco 撮っちゃダメだよ。これが日常だと思われても、しょぼ過ぎるからな。
TOSHI-LOW 30越えた親父が2ケツでライブハウス行くって(笑)。
Racco さて、質問項目に沿って話を進めようか。まず、「今回は、何泊?」だって。前回5泊とかしてたからな。岡山のみんなは、BRAHMANの内容とかじゃなくて、TOSHI-LOWが愛する岡山に何泊したかが気になるんだよ。
TOSHI-LOW 今回、残念ながら2泊なんだよね。しかも、Raccoん家じゃないからな。
Racco 俺ん家、昨日は日本脳炎が泊まってたから。3人でフルチンでジャグジーに入ってたんだけど、「いいなー、これ」ってセリフを何十回も聞いたよ。
TOSHI-LOW (ハンバーガーを食べながら…)なんかバンズが軽くなったなぁ。ふわふわって言うか。
Racco 今日焼いたやつだからな。本当は焼きたてを使わず、一日置いたら一番いいくらいになるんだけど、忙しいから今日焼いたやつを使うしか仕方ない。
TOSHI-LOW お前のとこの気の利く店員は、手を拭くやつとか持ってきてないよな。
Racco 持ってきてない。
TOSHI-LOW …。
ONZO (ティッシュを持ってきて…)どうぞ。
TOSHI-LOW あ、すみません。気が利くなぁ、店員より。
ONZO それにしても、年に2回ペースで岡山に来てくれてるってすごいですよね。
TOSHI-LOW 3回じゃない? しかも、そのたびに対談してるけどさ、しゃべってる内容が全部同じでしょう?
ONZO そんなことないですよ。
TOSHI-LOW 本当? ただ、この対談を読んでるやつが意外といて、いろんなところから「おもしろかった」って聞くんだよ。
Racco うん、俺のところにも結構反応があるよ。
TOSHI-LOW 一体何にみんな感銘するの?
Racco 多分、普段クールな俺が、意外と日常の話をするから…。
TOSHI-LOW バカじゃねぇの。お前の日常は隣の店での毎日だろ。
Racco 客に「ビールお替わりしろ」って、念力飛ばしてるだけの毎日。そんな日常のくり返しだよ。じゃ、次の質問いこうか。「今日は、2回もアンコールがあり、BRAHMANはもちろんお客さんも含めいい感じのライブでしたね」と。
TOSHI-LOW 2回目のアンコールなんかさ、やろうと思ってやったわけじゃないし。そうやって「アンコール2回あった」とかって言われると、困るんだよ。俺はアンコールなんて、もともとやらなくていいと思ってるから。
Racco でも今って、時代の流れ的に、「レコ発ツアーはアンコールがある」っていう感じになってきてるよ。
TOSHI-LOW 俺は1回もやらなくていいと思ってる。
Racco うん。ただ、それだけ言っておきながら、今日TOSHI-LOW現にやってるからね…。
一同 爆笑
TOSHI-LOW だって、帰んねえんだもん。今日だって、終わってから何十分も経つのに…。
Racco 俺らなんてアンコールやろうと思っても、ステージスタッフが嫌がるだけだからね。メンバーがその気になって、お客さんも「オイッ、オイッ」って言ってるのに、幕が一向に上がらない。しょうがねぇやって、そのまま楽屋に戻るっていう。
TOSHI-LOW 俺もそのほうがいいと思う。人生のアンコールみたいなもんなんだからさ、Raccoの場合。
Racco そんなことないよ。俺はまだスタートラインにも立ってない。
TOSHI-LOW それダメじゃん(笑)。30超えて、まだスタートラインにも立ってないんじゃ、完全にダメじゃん。
Racco 俺の大いなる人生の準備期間だから。…あんまし言いたくないんだけどさ、こんなところで(照)。
TOSHI-LOW なんで準備期間中に、店2つも持ってるんだよ。
Racco えー、次の質問いくよ。「今日のライブは、RACCOSTシャツ率が高かったですね」。
TOSHI-LOW 俺らのライブに全く関係ねぇー。なんなら、今度からそのTシャツ禁止にするよ。知らないのに着てる人も結構いるでしょう?
Racco いるよ、全然。
TOSHI-LOW ハンバーガー屋って。
Racco いや、それは知ってると思う。ただ、おもしろいハードコアのバンドをやってるおじさんの店のTシャツってことまでは知らないと思う。
TOSHI-LOW Tシャツ先行型なんだ。
Racco そうそう。食ったことないけど着てる、みたいな。Idol PunchのTシャツより売れてるんじゃないかな。
TOSHI-LOW 本末転倒って、こういうこと言うんだな。
Racco えー、「TOSHI-LOWさんとRaccoさんとの関係性、BRAHMANとIdol Punchとの関係性って、違うものですか?」だって。これ全然違うと思うんだよね。いや、一緒っちゃ一緒か。…つか、俺ひとりでしゃべってないか?
TOSHI-LOW ひとりで「司会とゲスト」みたいな。お前、ひとりでしゃべったらいいじゃん。ひとりでできるだろう?
Racco 全然できるよ。だけど、たまにはTOSHI-LOWの気持ちも聞いてみたいじゃん?
ONZO 今日Raccoさん、BRAHMANのライブ中、ステージの裾からずっと見られてましたよね?
Racco 俺さ…、って俺からしゃべっていいか?
TOSHI-LOW どうぞ、どうぞ。つか、今、完全に自分がしゃべる気になってただろ。
Racco いやさ、知らない町とか行って、地元の友だちとかいると安心するもんなんだよ。よく昔から、強そうで悪そうなイメージの先輩バンドが岡山に来たときに、「Raccoちゃん、ステージの横にいてね。心強いから」って言われたことも多々あったし。
TOSHI-LOW 俺はそんなことひと言も言ってないからな。こいつがいても、別に心強くもないし、むしろ目障りだし。しまいには、楽屋で俺たちの弁当食いだすし。
Racco うん、腹減ってたんだな。今日、久しぶりにTOSHI-LOWに敬語使ったもんな。「弁当ください」って。にしても、最近は同世代のバンドがどんどん目に見えて劣化していく中で、BRAHMANは変わらずいいライブをしてくれて安心したよ、岡山の一レコード屋の主人として。
TOSHI-LOW なんでそんなに上目線なんだよ!
Racco お前らよくやってるよ。練習ができとるな。えーっ、次の質問。「アルバムが予告どおり発売になりましたし、ツアーの数も随分増えました。今年は『頑張る』一年なんですね」。頑張ってんじゃん、今年。
TOSHI-LOW ずっと頑張ってるよ。
Racco 去年の対談で「来年は頑張る」って言ってたんだよ。で、そんなに長いことツアーやってるの?
TOSHI-LOW 3月からやってるよ。
Racco あ、そうなんだ。今は何箇所目よ?
TOSHI-LOW もう終わりだよ。
Racco 結構数やってるのに、いまだに2曲目とかで足を踏まれたりするんだ。息が合ってないじゃん。
TOSHI-LOW 息が合うも何も、足踏まれてるからな、潰しあいだよ(笑)。
Racco 前回のライブのときから思ってたけど、マコトの力がすごいよな。
TOSHI-LOW あいつ、今回のライブ、本当にすげえんだよ。岐阜のときなんか、頭に鉄が刺さったの。ライブの中盤より前くらいに、ちょっと転んだのは見えてたんだけどさ、そのあとからさ、いきなり1番なのに2番弾いたり、サビじゃないのに違うとこ弾いたり、あげくに膝まづいたり。なんかすげえエモいなって思ってたら、刺さってたみたいで。ライブ終わった途端、そのままバタンって倒れて。血出てたし、「これ死ぬなぁ」って思って救急車呼んだんだけど、担架で運ばれていく中、会場から「アンコール! アンコール!」って。客はアンコールで出てくるとばかり思ってるけど、こっちはそれどころじゃないってね(笑)。
Racco それすげえなぁ。
(ここでDJKJが登場!)
一同 お疲れさまですー。
Racco 『CRAZYMAMA KINGDOM』の店長の立場として、BRAHMANという他愛もないバンドのライブを見て、いかがでしたか?
DJKJ 他愛もないって(笑)。
Racco 俺、そういやなんかに書かれてたんだよな。Idol Punchって、おもしろいだけだよねって。
TOSHI-LOW おもしろいって言われるだけで十分じゃん。
Racco マジメに励ますなよ、悲しくなるから。お前に励まされると、本当に深刻な感じがしてくるよ。なんか、最近の俺らのライブ、「圧縮したドリフ」みたいになってるんだよね。しゃべりのあとに、演奏がわぁぁって早送りであって。
TOSHI-LOW ドリフの途中でアイドルが歌うところが早送りみたいな。コントやって歌、コントやって歌みたいな。
Racco 最後にステージが傾いて、ライブハウスのオーナーとかが、「だめだこりゃ」って。
TOSHI-LOW そのあとステージが回りゃいいのに(笑)。
Racco 対バンがそのまま出ちゃうみたいな(笑)。じゃぁ、そろそろ質問再開。「前回の対談で、自分たちはフェスに不向きなバンドと言われていましたが、今年は夏フェスの予定が盛りだくさんですね。何か対策は?」。さぁ、明日夏フェスがあります。何を対策しましょう?
TOSHI-LOW まず日差しが強いから、帽子を持っていったり、ペットボトルや水筒持っていって、こまめに水分とったり。あと、やっぱ売店の人に大きなお金出したら嫌われるから、小銭を用意してスマートに支払えるよう準備しておいたり。そうだね、そのくらい?
ONZO 出る側じゃなく、完全に観る側の話になってますけどね。
Racco まぁ、これから夏フェスに参加するちびっ子諸君は参考にしてほしいですね…。って、今回、ちょっと質問内容おもしろいな。「対策は?」って、そう答えろって言ってるようなもんじゃん(笑)。えー、「TOSHI-LOW提案で俺がBRAHMANのTシャツを描く話は?」。これ、描いたよ。多分、事務所のデスクの下のほうでクシャッとなってるはず。
TOSHI-LOW 悩んでたよ、何色にするか。
Racco あ、本当に? 前回の対談から描くのに3カ月くらいかかって、申し訳ないから手で持っていったもん。
TOSHI-LOW で、結局、そのあと下北でハンバーガー食ったよね。
Racco うん、しかもおめぇの金で。これはもちろん、ハンバーガーの勉強で…。楽勝だよ。
TOSHI-LOW 食べながらブツブツ文句言ってたもん。
Racco 次。「Idol PunchのDVDはいつ出るんですか」って。はい、TOSHI-LOWくん、いつ出ますか?
TOSHI-LOW いつ出そうか…。DVDを出すタイミングも決めてやるし、今後のライブの選択もしてやるし…。全部俺に相談しろって。
Racco 今年はアメリカに行こうかと思って。その映像を使いたいから、今年DVDを出すのはもったいないかなって。サンフランシスコとか、うちのバンドの雰囲気にピッタリだからね。
TOSHI-LOW まさか、2号店の場所がサンフランシスコになるとは!
Racco 実は、それ全く考えてないわけじゃないわけよ。
TOSHI-LOW ハンバーガーの本場でハンバーガー屋やるってすごいな。
Racco アメリカのハンバーガーとは違う提案でできたらね。…というわけで、Idol PunchのDVDはそういうタイミングで出すんで。次の質問は、「TOSHI-LOWさんもRaccoさんもSETSTOCKに行きますよね? 何か絡む予定はないんですか?」。そうだねー、うどん食いに行こうか。絡むとすれば…、それが一番濃厚かな。
TOSHI-LOW チャリ持ってこいよ。
Racco 毎年持ってってるよ。
ONZO また2人乗りしますか?
Racco 今度はお前がこげよ。
TOSHI-LOW やだよ、後ろがいいよ。その日の出演アーティストさんが、前でこげるわけないだろう。
Racco 俺たちのほうが出演時間長いわけだしさ。
一同 笑
TOSHI-LOW ただハンバーガー売ってるだけだろ。
Racco 単純にメシ屋のオッサンとして出るからな。えー、「『SOFT CREAM SHOP』の印象は?」。
TOSHI-LOW いいんじゃないですか。レコード屋って、地方にちゃんとあったほうがいいと思うし。
ONZO 確かBEAT CRUSADERSのヒダカさんとの対談で、「Raccoさんみたいな人がCDショップやったほうがいいんだよ」っていう話になりましたよね?
Racco あぁ、そうだったね。
TOSHI-LOW 俺たちの世代って、基本的に少しは音楽の系譜図を知っててやってるわけじゃん。そういう人がやるべきだと思うよ。だって、音楽が切り売りされてる時代に、何と何がどうなってこうなってるとか分からずにみんな聴いちゃうわけでしょ。BEAT CRUSADERSの曲がさ、さも原曲がないみたいに思っちゃうわけじゃん。ああいうのなんて言うんだっけ? パクリ?
Racco パロディ?
ONZO オマージュじゃなくて?
TOSHI-LOW あぁ、オマージュだね(笑)。それがあるから、本当はああいうのができるわけで。それを飛ばしちゃ、どうにもなんねぇ。
Racco TOSHI-LOWとかは分かると思うんだけど、東京事情にやたら詳しいカッコいい先輩って、地方にたまにいるじゃん。俺はそういう人になりたい。知らない情報を知ってる人が、カッコいいんだよ。「あぁ、あれ? ダメダメ!」って言いたい。「ピスト、超だせぇ」とか、「東京とかじゃ、カフェはもう全部死んでる」とか(笑)。でも、ガキの俺らにとっては、雑誌の向こう側を知ってる人は、すごいカッコいいんだよ。
TOSHI-LOW そうそう。そういう人は地方じゃ買えないTシャツ着てて、原宿で買った靴履いてて。
Racco ちなみに、うちのベースのMasaoは、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』全盛期のときに、江ノ島のたけしのカレーショップに行ってた。おかんと一緒に。あれは全然カッコよくなかった。
一同 笑
TOSHI-LOW それは単に流行りに乗っただけだね。
Racco あとさ、何の魅力もない埼玉県の熊谷って町に、『MORTAR RECORD STORE』っていうレコード屋があるんだよ。その店が、町の若い子に及ぼしてる影響ってすごくて。だから、そのレコード屋が俺らみたいなバンドとか呼んでイベントやると、あの土地柄に、信じられないくらいたくさんのお客さんが来る。やっぱりいいレコード屋がある町が、いい町なんだよ。
ONZO 岡山の若い子にとっても、この店は同じような存在なんでしょうね。
Racco 決して儲かる仕事ではないからね。でもキッカケのバンドから枝葉を伸ばして、興味を広げていってもらいたい。逆にいい音楽があったら教えてもらいたいし。
TOSHI-LOW じゃぁ、そろそろ大人気の「新譜を斬る」のコーナーにまいりましょうか。
Racco たまたま手に取った、RAZORS EDGEの『THRASHING GOES LOVELY』。昨日
も話したけど、このアルバム話題になってるね。
TOSHI-LOW そうだね。っていうかKENJI RAZORSって、若いときの欽ちゃんに似
てない? 二郎さんとやり始めの頃の。
Racco あ、坂上の二郎さん?
TOSHI-LOW そうそう。往年のじゃなくて、二郎さんに気をつかいながらやって
た欽ちゃんの顔に似てる。…っていうことでした。終わり。
Racco 全然、新譜を斬ってないじゃん(笑)。RAZORS EDGEはさ、こんな小さい
店でもよく売れてるんだよ。あと、locofrankの新譜も同日発売。locofrankは自
分たちがライブハウス育ちじゃないっていうのを、すごい気にしてるよね。最初
にリミテッド・レコードってところから音源出してて、我々の知らないところで
ものすごい人気が出て。その後はレーベル離れて独立したけど、俺とかTOSHI-
LOWとかに、やたら敬語を使う。
TOSHI-LOW 「俺っすか!」「自分!」みたいな。
Racco 「押忍!」って普通に言うもんね(笑)。
TOSHI-LOW 俺らの時代ですら、「押忍!」って言わないよね。
Racco でもあそこまでパシッと後輩っぷりを見せられると、先輩冥利に尽きる
というか。なんかいい関係なんだよね。
TOSHI-LOW Raccoは先輩ぶるのが好きだからね。
Racco 俺、先輩ぶってないよ。俺ほど謙虚なバンドマン珍しい。
TOSHI-LOW 上にはペコペコして、下にはすごく威張るもんね。
Racco 俺、さっき言ってたリトル欽ちゃんみたいじゃん(笑)。俺は各方面か
ら雨あられと降り注ぐ矢とか石とかを背中で受けながら、若い後輩を守ってやっ
てんだよ。背中に矢がいっぱい刺さってんだよ。
TOSHI-LOW ふ~ん。あと、新譜はないの?
Racco BACILLUSBRAINS…日本脳炎ね。
TOSHI-LOW これ、かっこよかったよねー。
ONZO BRAHMANの新譜は?
TOSHI-LOW もう2月の話だよ。
Racco 旧譜、旧譜。うちで取り扱おうとしたら、中古商品になるよ。で、梶谷さんは、今日のBRAHMANどうでした?
DJKJ フリがいきなりですね。
Racco 俺的には、「BRAHMANよりIdol Punchが好き」っていうひと言を待ってるんだけど。
TOSHI-LOW 「なぜ、今日出さなかったんだ?」って!?
DJKJ こらえてくださいよ(笑)。
Racco 思ったより大したことなかったでしょう?
DJKJ いやいや。昔からのファンもしっかりついてきてましたよね。
Racco そうそう、思うんだけどさ、30でバンドやってて、同世代の客が見に来るバンドって、いいバンドなんだよ。で、若い子しか来なくなってくると、もうヤバイ。同級生の奴は「ゲストで入れてくれ」とか言ってくるし面倒くせぇんだけど、でもそれでもして来てくれるってことは、音楽的に…。
TOSHI-LOW 本当にそうだと思うよ。仕事があって、明日月曜かぁなんていったら、来るのが億劫だと思うんだよ。それが、わざわざ俺らのライブを見に行こうと思ってくれるんだから、そりゃうれしいよね。
DJKJ 今日、印象的な風景が最後にあったんですけど、僕が最後にお客さんを送り出してたら、汗びしょびしょの男性のお客さんが「また来てくれぇ、また岡山に来てくれぇ」ってひとりで言ってるんですよ。
Racco 俺、今日で印象に残ってるのは、楽屋で頭下げて弁当もらってる自分の姿。
TOSHI-LOW あんなお前の笑顔、見たことねぇよ。弁当でいいんだったら、やるよ。米子も来いよ、やるから。
Racco 考えとく。バンドのメンバーの意見もあるから。「何だよ、俺も弁当食いたかったよ」ってケンカになるかもしれないし。
TOSHI-LOW なんでそんなにケチなんだよ。メンバー全員分やるよ(笑)。
ONZO 話はだいぶ戻りますが、ツアー後は本当にたくさんの夏フェスに出ますよね? ちょっと意外だなって。
TOSHI-LOW 出ますよ。苦手に飛び込むっていうのもいいかなって。だって、俺らが汗が飛び散る距離感のライブハウスでやるのが好きってことは、みんなが分かってることだから。じゃ、「デカいところだとビビッてできねぇのか」っていう話になったら、そうじゃないし。で、何年も何年も夏フェス断ってんのに、幸せなことにも、ずっとオファーし続けてくれるイベンターがいるから。だったらフェス対応になるんじゃなくて、今日やったライブをそのまま、バカでけぇとこでやってやろうかなって。じゃないと、出る意味がないっちゅうか。だって、今さらフェスに出て、名前を売って、そこまでして生き残りたいとか、アホなこと考えてないんで。
ONZO 心境の変化があったっていうことですよね?
TOSHI-LOW 俺ら? うん。
Racco 俺らもデカいところでやることに対して、何も怖気づいてないんだけど、たまたまオファーの電話に出れないんだよね、ここ15年間。
TOSHI-LOW お前、業者からしか電話かかってこないだろ? しかも、支払いの電話ばっかり。
ONZO (笑)。BRAHMANは、中四国で出演が2回ありますよね?
Racco あ、MONSTER baSHも出るんだ?
ONZO あと、大阪のRUSH BALLも、岡山から近いですしね。
TOSHI-LOW なんかさ、俺はバンドの風景って、基本的にはライブハウスでやってるのしか思い浮かばないんだよ。俺らが中学生のときは、フェスなんか全然なかったし。だから、大きく構えたところでショーケースみたいに並べられる感じの夏フェスが、今まですげぇ嫌だったんだけど、でもこれだけフェスが増えて定着してるのを見ると、フェスが入り口の人もいるんだよなって。そういう人が毎年フェスだけに行くんじゃなくて、そこから地元のライブハウスに行くっていうのもアリかなぁって、最近はちょっと思うようになってきたんだよ。そういう人が、俺たちのライブ見て、ひとりでもふたりでもいるんじゃないかなって。
Racco 「BOYZ OF SUMMER」に出演してるIdol Punchに感動して、ペパーランドのライブに福岡から新幹線で来てくれた子もいたからね。
ONZO へぇぇ。
Racco こんな俺らでもそんなことがあるんだからさ、お前も頑張れよ。
一同 笑
TOSHI-LOW お前らで1人でいるなら、俺らはもうちょっといるよ(笑)。フェスに乗っかっちゃってるバンドとかは、もちろん嫌だけどね。
Racco 乗っかるどころか、つっこんでるバンドもいるからね。「これからは、ELLEGARDENの客に買わせなあかんで」って。
TOSHI-LOW その関西弁は…、なんか聞いたことある(笑)。だから、入り口がなんであっても構わないんだよ。例えば俺たちだって、絶対見られたくないみたいな若い時代ってあるじゃん。ピストルズの長Tとか着て…。
Racco 俺なんてプッシュボーイのTシャツ着てたよ。先輩からもらったやつ。
TOSHI-LOW 俺、赤チェックの帽子かぶってた気がする。小さくて丸いサングラスとか、BARBEE BOYSのギターみたいに鼻でかけるの(笑)。あんなの見られたら生き恥だろうな。…みたいな。だから入り口は何でもいいってこと。そのときは訳分からずフェスに行ってたけど、そこで、あるバンド見て、そのバンドが自分の地元に来て、そのライブの対バンに興味を持って、そのバンドのルーツを探って、こういうレコード屋に来て…って。俺らはその順序が逆だったんだけど、逆があってもいいんじゃねぇかなって思う。最後に見える風景って変わらないだろうし。
Racco こういうレコード屋も、入り口に近いところに分かりやすいバンドのCD置いて、レジに近くなったらコアなものだったりを置いたりするからね。で、さらに興味持ってくれて俺に話しかけてくれたら、もっとレアなものとかを教えて、で、そいつがクラスメイトに自慢するじゃん。そういうのいいよね。流行りモノ競争だけじゃなくて。
TOSHI-LOW だって最近、バンドを持ち上げたり落としたり、忘れたりするのが、すごく早いでしょ。
ONZO 音楽を提供する側がそうなっちゃってるから。
TOSHI-LOW そうそう。でも、俺らがガキのときに震えたバンドって、今でもそのバンドのパッチとか手に持ってるだけで震えちゃうからね。粗末にできねぇやって思うから。
ONZO BRAHMANは去年は比較的小さなハコを回り、今年は大きなハコを回り、フェスにも出て…、今の話とちゃんとつながってますよね。
TOSHI-LOW だって今日もさ、ありがたいことにライブハウスがパンパンだったじゃん。俺、津山来てよかったなって思ったもん。津山行ったから、今日パンパンだったって思ってるし。で、俺たちは絶対に、また津山みたいな小さな町も行くから。だから、今年の暮れぐらいに、今まで行ったことのない、四国とか九州の聞いたこともないような地方に行こうっていうツアーを考えてて。
ONZO つか梶さん、ライブハウスもそうですよね? キャパの大きい『CRAZYMAMA KINGDOM』を作って、そこが入り口で音楽が楽しいって思った人が、『CRAZYMAMA 2ndRoom』みたいな小さなハコにも足を運んで、地元のバンドとか見てくれたらいいなってことですよね?
DJKJ そうっすね。
TOSHI-LOW じゃ、今度は是非、『CRAZYMAMA 2ndRoom』で。
DJKJ いやいや、信じられないことになりますよ。
Racco ちゃんとノルマもつけといたらいいよ。ひとりチケット4枚ずつって。
TOSHI-LOW にしても、今回の対談はRaccoばっかしゃべってるからおもしろくないな。
Racco そんなことないよ。中盤TOSHI-LOWばっかしゃべってたよ、俺と関係ないことばっか。
ONZO でもホント、Raccoさんのおかげで、TOSHI-LOWさん含め、馴染みのアーティストが岡山に頻繁に来てくださって。
TOSHI-LOW 馴染みにすんなよ。なんで3回もしゃべらせるんだよ。
Racco だって、お前、俺の店では常連だぜ。
ONZO 田舎の子は、こういうのが自分のことのようにうれしいんですよ。岡山をいいように思ってくれてるんだって。
TOSHI-LOW だからって出過ぎだよ(笑)。しかも、毎回ちょっとずつシチュエーション変えてさぁ。シチュエーション変えたって、人間同じなんだから、何も出てこないよ。
ONZO 頑張って10回くらいやったら、Raccoさんがうちの記事買い取って、本出しますから。
Racco そんなの嫌だよ。まぁ、岡山もね、レコードショップが最近潰れたりしてるからねぇ、やっぱりないとダメだよ。
TOSHI-LOW そうだね。しかもジャンルが特化してるレコード屋。
ONZO 東京はあると思うんですが、地方にもあるとおもしろいですよね。
TOSHI-LOW ところで、レコードって売れるの?
Racco それが、意外とよくレコードが売れるんだよ。今のネット時代だからレコードを持ってるっていう所有感がいいみたいで。5800円の7インチとか、何の躊躇もなく買っていくんだよ。
ONZO でも一方で、最近はダウンロードなんかで音源が手に入るから、CD自体の売れる枚数が減ってますよね?
TOSHI-LOW パソコンの中にあるものが本当だと思われたら、完全にかなわねぇよ。YouTube見て、バンドを見たように言われてもさ。
Racco もちろん役立つときもあるけど、それがすべてになってたらよくない。
TOSHI-LOW 俺さ、訳わかんねぇ不特定多数を、現実にいると思ってる人が気持ち悪いんだよ。じゃあ、アクセスが多かったからって、本当にそれがいるわけじゃないでしょ? そこは勘違いさせやすいなって。バーチャルなんだなって。
Racco 3回目の対談にして、とうとう敵がパソコンになったな。コンピューター対人間の戦争みたいな。
TOSHI-LOW しかもさ、みんなこの対談をパソコン上で読むんでしょ(笑)?
ONZO これだけしゃべって最後気づいたのソレって…完全オチじゃないですか(笑)。

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『SOFT CREAM SHOP RECORDS CULTURE MARKET』
岡山市磨屋町5-19
[Tel]086-221-5351(RACCOS BURGER)
[営]15:00~21:00 ※土・日曜、祝日
は12:00~
[休]不定 [P]なし
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