真夏の夜の夢 vol.5 Live Report -Live&Interview
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真夏の夜の夢 vol.5 Live Report
「真夏の夜の夢」。今年で5回目を迎える。このイベントに私が初めて参加したのは3回目のとき。小学校のグランドで行われる予定が台風の到来で、急遽ライブハウスに会場を移す。そして、4回目。やっぱり雨に見舞われて、その舞台となった遊園地はグレー一色。さて、今年は同じ会場でリベンジだ!と始まった「真夏の夜の夢 vol.5」のストーリー。「コトシコソハレマスヨウニ」…。

8月26日(土)

晴天! 天気予報も「晴れ」だって告げている。
なんだか、夢が早くかないすぎてしまったような、
妙な申し訳なさというか、怖さを感じてしまうあたり、
どれだけこのイベントが天候に恵まれなかったのかっていう話になるんだけど…。
うん、とても悪くないスタート!

さて、トップバッターは13:00という真昼間、
太陽の光を直角に浴びながらステージに立つことになる。
「FLUiD」という地元バンド。
今回のイベントでは、岡山のバンドと東京のバンド(東京以外もありますが)が
訳隔てなく同じステージに立つのです。
その一番手の「FLUiD」といえば、ヴォーカルの女の子が
着ていた服を脱いで水着になるという煽りよう。
気持ちよく伸びる歌声で体がほぐれ、夏フェスのスイッチがONに。

2番手、ジャズバーなどでその名をよく見かける「及部恭子トリオ」。
軽やかに弾くピアノの音は耳なじみがよく、
遊園地をちょっぴりアダルトに彩る。
そして、「Page One Jazz Orchestra」には、度肝を抜かれたなぁ。
総勢19人という大所帯バンド、見た目も音も大迫力。
岡山にこんなに本格的なバンドがいたのに、今まで知らなかったなんて…。
これが、夏フェスのありがたみ。めっけもんです!

続いての大阪のバンド「middle 9」はポップでロック、ジャジーでファンクと説明不能。
いろんなジャンルが混ざってるあたり、一見柔軟そうなんだけど、
なんか頑固そうでもある彼らの音楽。
この違和感が、今までにない心の琴線に触れる。
岡山を拠点に活動するバンド「Test Pattern」もしかり。
ボキャブラリーも音楽のウンチクもない私には表現できないけど、
ただただ不思議な時間が過ぎていくのです。
この2バンド、しっかり足跡を残して、ステージを去っていきました。

その空気を一瞬にして塗り替えたのが、
急遽出演が決まった「アルファ&DJ TASAKA」。
やっぱり『エクスタシー温泉』で盛りあがりは最高潮に。
ステージの前にあっという間に人だかり…、おや、気づけばサンバ隊も。
ここの遊園地名物・サンバ隊も、ブラジル魂に火がついたようで!
と、まさに夏フェスっぽい盛りあがりを見せたあと、
岡山のバンド「ritomo de cola」のヴォーカルが満面の笑みで登場。
浮つき過ぎなくらいのプレイヤーとオーディエンス、
バカになれる開放感は、音楽ならではのマジックです。

個人的に大好きなユニット「高鈴」は、
そんなオーディエンスを静かに着席させ、
じっくりその歌声に耳を傾かせる。
高稲ちゃんの声は、どうしてこんなにも女の子に勇気を与えるんだろう…、
「男子には分かるまい」と、優越感に。

そして、カメラマンが「あれはヤラれる」となんだか悔しそうに駆け寄ってくる。
「小沼ようすけ」のとろけるようなステージのことだ。
彼の目、口、髪の毛一本、指先、すべてから音があふれているような…。
「noon」を迎えての極上のハーモニー、我らだけで味わうには贅沢過ぎた感じ。

こんなにもたくさんのバンドを迎えても、
次のバンドへの期待感は減らないもので…。
トリ「ARGYLE」の登場に、会場騒然。
すっかり夜も更け、きらびやかな衣装ときらびやかな音楽は、
この暗さのおかげで、ぐっと映えてる感じ。
アーティストが盛りあげ上手とくれば、客もノリ上手。
去年の「真夏」のフィナーレがよみがえってくるような…、
いや、まだまだ「真夏の夜の夢」からは覚めないのでした。

ブラジリアンパーク
FLUiD 及部恭子トリオ
Page One Jazz Orchestra middle 9
Test Pattern アルファ&DJ TASAKA
アルファ&DJ TASAKA サンバ隊
ritomo de cola 高鈴
小沼ようすけトリオ with noon 小沼ようすけ with noon
ARGYLE 花火

8月27日(日)

やっぱり晴天! 
正直、「ちょっと曇ってくれてもいいのよ」と、
昨日の日焼けの跡を眺めながら思ったほど。

2日目のスタートは、「MILD STEP」から。
ゆる〜いスカとメンバーの初々しさに、のっけから笑顔に。
と思ったら、同じく地元バンド「KETCHUP HEADS」がガツンと音を鳴り響かせる。
男臭さ100%の彼らが、「真夏」のステージに立つってどうなの?と
どっかで冷や冷やしてたけど、見事やってくれました。
音楽、伝わりゃ、ジャンル不問。

今年になってもう何度も聴いた「ghostnote」の歌声も、
広々とした野外で聴くと、そのまっすぐな歌詞がまっすぐに届く。
聴いてるみんなが、心温かくさせられたんだろうな。
続いて、雰囲気は一転。
岡山が誇るお祭りバンド「THEE LIFE LAUNDRY」の登場!
彼らがステージに立てば、「真夏」ファンは暑さ構わず自然と踊り狂う。
その方程式、今回も見事成立!

さて、ステージには、なにやら可愛げな女の子、「二階堂和美」。
いや、女の子なんて呼ぶのは失礼なんですが、
はだしで、ニッと笑みを浮かべて、舞い降りた天使。
声が、楽器に、動物の鳴き声にと、顔の表情とともに変化していく。
ラストの『少年時代』で、私の心のしわもすっかりとれた模様。
そして、二階堂さんと同じだなと思わせた、元WINOの「JUN」のステージ。
甘く切ない声がやりきれない気持ちにさせるのは、
彼の映し出す世界がやっぱりピュアだから?
二階堂さんもJUNさんも、時折見せる表情が、ホント子どもみたいなんです。

「THE CORONA」の例えようのない神秘的な世界が会場を包んだあと、
静かに現れたのは、「キセル」の2人+エマーソン北村さん。
誰かが吹いたシャボン玉と、彼らの音楽のコラボレイトはホントに絶妙だった。
どの歌も、まるで今そこにある風景のために作られた歌であるかのようで、
そして、いつの間にか自分もその風景に溶け込んでいった。

そして、会場は「THEE LIFE LAUNDRY」以来のドンチャン騒ぎに。
エンターテインメント性抜群の「衝和ショッキング」による
昭和歌謡あり、ジャズあり、ラテンありのステージ。
懐の広い音楽と人柄でオーディエンスはみんなイイ顔してる。

もう会場は十分に幸せのにおいに満ちている。
ここに、まだ「the miceteeth」が現れようとしているなんて…!?

大トリの彼らは、岡山ではおなじみのアーティストで、
先日のルネスホールでのライブも大盛況だった。
ホーン隊が脱退し、新たなバンド編成で臨んだ今回のステージでは、
ニューアルバムからの新曲をたくさん披露。
メンバーもお客さんも、そしてサンバ隊も、スタッフも、
遊園地の魔法か、夜の魔法か、いや音楽の魔法か、
子どものようなあどけない顔をして楽しんでいる。
カメラ撮影で遠目に見ている私には、
まさに「真夏の夜の夢」にしか見えなかった。

MILD STEP KETCHUP HEADS
ghostnote THEE LIFE LAUNDRY
二階堂和美 二階堂和美とお客
アート JUN
THE CORONA キセル
衝和ショッキング the miceteeth
the miceteeth 風船
盛り上がるお客
(写真:奥山裕史)

夏の終わりの風物詩となりつつある、このイベント。
音楽あり、ジェットコースターあり、サンバ隊あり、屋台あり、プールあり…、
そして、みんなの「楽しもう」という想いあり。
動員数もアーティストのネームバリューも、
全国各地のフェスとは比べ物にならないかもしれないけれど、
岡山から始まったこの夢のような物語が、
来年も再来年も、ずっと続きますように。

(スタッフ・白川久美)



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