−−−そして、過去にはさまざまな作品をリリースしてきていますが、アルバムはもう3枚も出しているんですね!
大変でしたよー。ここまでの道のりは…ねぇ(笑)。3枚目のアルバムまでは、メジャーデビューしてから学ぶものが多く…と言えばいいんですけど、環境が定まらない中で曲作りをしなきゃいけなかったから大変でした。制作に「期限」ってものが出てきましたからね。そんな状況の中で、自分が歌いたい曲をどう守っていくかがなかなか大変で。だから、この3枚を作るのは、自分にとって修行でした。もちろん、楽しみながら。アレンジもいろんなものに挑戦したし。だけど、今回の『朧月夜』からは肩の力を抜き始めまして。そろそろいいかな〜みたいな。インディーズの頃のようにやっていこうかなって思って。
−−−修行した3年間を経ての今と、インディーズの頃とはやっぱり違いますよね?
どこか違いますね。インディーズの頃は何も考えずに好きに歌っていたんですが、今はやっぱり何か得るものがないと嫌っていうか。あ、「プロ意識がついたナチュラル感」って感じかな!?
−−−それができたら一番いいですよね。
ですよね。うまくいくといいんですけど。
−−−ちなみに『朧月夜』は、肩の力を抜こうと思ってできた曲ですか? それとも出来てみたら、肩の力がいい具合に抜けてたんですか?
私、今まではピアノの前でしか曲を作ったことがなかったんですけど、この曲は自転車に乗ってるときに、鼻歌から出来た初めての形でして。最初、冗談交じりで、「今日、こんな鼻歌ができてさー」なんて言ってたんですけど、「曲にしちゃえばいいじゃん」って言われて。その後、ピアノに向かって作り始めたんです。意外と楽しかったから、今度からはこんな作り方もいいかも。鼻歌のときはどんなコードにするかは決まってなかったんですけど、自分が一番ラクちんなCの、シャープも何もないコードで作ったら、ちゃんとできました。
−−−私自身もピアノを習っていたんですが、ピアノの前に座っても、まったく曲のイメージが沸いてこない(笑)。当たり前過ぎて失礼な発言ですが、やっぱプロですよねー。
そうですか。そんなことないですけどね(笑)。私、自分に才能あるって一度も思ったことがないんで。あまりにも音楽っ子でこなかっただけに、この仕事やってていいの?っていう思いはありますよ。周りのミュージシャンは音楽に熱いものを持ってる人が多くって。見習わなきゃいけないですね。
−−−でも、もちろん自分の音楽に対してはこだわってるというか、熱いんじゃないですか?
そうですね。そのへんは、頑固なんだかなんなのか。自分が歌っていて気持ちのいいもの以外は嫌なので。
−−−この『朧月夜』も、歌っていて相当気持ちいいんじゃないですか?
そうですね。スローテンポがやっぱり得意分野みたいで、気持ちよく歌えてます。
−−−サウンドと声のトーンの息がぴったり合っているというか。歌詞の内容ヌキにしても、ものすごく気持ちよさが伝わってきます。
基本、私は洋楽派なんです。洋楽ってメロディじゃないですか。歌詞がいいって言ってもらえるのもうれしいですけど、自分としてはメロディと歌詞が一体だと思ってるんで、その言葉はありがたいですね。
−−−そして、もちろん歌詞も笹川さんならではの世界観が詰まっていて、情緒的ですね。
ありがとうございます。このたび、「朧月夜」ってかなりしつこく言ってます(笑)。もともとくり返すことは多いんですけど、ここまでのことはなかったですね。この曲は地元でなければ生まれなかった曲で。実際に、そばに親戚がいるので、これを持っていってくれって頼まれて、自転車に乗っていったんです。歌詞は、実体験そのまんまで。
−−−聴いていて、なんだか映像をくっつけたくなる曲だなぁと思いました。
そうですね。これはすごく子ども向けの曲だと思っていて。しばらく自転車に乗ってなかったから、本当に自転車に蜘蛛がくっついていて。っていう、ちょっとおもしろい遊び心も入った曲なので、映像にしたら子どもが好きそうな絵になるかなって。
−−−でも、大人も読める絵本というか…。
大人だと、もっと深いところまで読めるっていうか。田舎で、昔は舗装されてなかった道が舗装されてるのを見るとちょっと悲しくなるんですよね。そういうのが歌詞にも出てるので、そのあたりまで汲んでくれるかなって気がします。
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