竹仲絵里-Live&Interview
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竹仲絵里
PROFILE / 02年8月にインディーズデビュー。聴き手を優しく包み込むナチュラルな歌声や、作詞・作曲を自ら手がけた作品の独自の世界観が、各方面で注目を集める。04年9月、ミニアルバム『秋晴れモノラル』でメジャーデビュー。06年1月25日、小渕健太郎(コブクロ)サウンドプロデュースによるシングル『サヨナラ サヨナラ/gerbera』をリリースした。 竹仲絵里 オフィシャルサイト

------今年1月に久々のシングル『サヨナラ サヨナラ/gerbera』がリリースされました。『サヨナラ サヨナラ』は、コブクロの小渕さんとの共作だということですが、きっかけは?

 私はコブクロさんの音楽が好きでもともと尊敬していたんですけど、小渕さんは、私がどんなやつかも知らず、偶然行ったCDショップでかかっていた曲を聴いて、私のCDを買ってくれたみたいなんです。そんな流れもあって仲よくさせていただくようになったんですが、好きな音楽が似ていたり、モノ作りに対する考え方が尊敬できたりで、「一緒に作れたらおもしろそうだね」と意気投合して。始めは2人の間だけで盛りあがっていた話だったんですが、いつのまにか、あれよあれよという間に。

------どうやら何の迷いもなく一緒に作ることになったようですが、作詞も作曲も自ら手がける竹仲さん、以前は「楽曲は自分で書かなきゃ」と思っていたのでは?

あぁ、ありました。きっと誰かの手が入ることが怖かったんだと思うんです。自分の世界を崩されちゃうんじゃないかとか、やりたいことや向かってる方向がずれちゃうんじゃないかとか。もし、今回の話が外側から来たものだったら断ってたかもしれないけど、今回は自分が尊敬できる人で、共感できる人だったからこそ、楽しみながら作れたのかなと思います。
 
------実際の作業はどんなふうに?

 最初に、竹仲絵里の歌声が持つキャラクターというのを小渕さんのフィルターに通していただいて、そのあと小渕さんが私にこんな曲を歌ってほしいとか、こんな世界が合うと思うとか、提示してくださったんですね。そのアイデアが、まさに自分の歌いたい世界観だったので、それを軸にしてディスカッションを重ねながら作っていきました。思ったことは小渕さんに素直に言えたし、作ってる過程もすごく楽しかったですね。

------共作することで、新しい発見はありましたか?

 もう、いっぱい! ハッピーな曲より、切ない曲とか失恋ソングとかのほうが合うとか(笑)。

------そう言われてどうなんですか(笑)?

 最初は「えー」って感じでしたけど、でも「分かる」と思って。今まで周りから言われたことで受け容れられないことが結構あったんですけど、小渕さんに言われたら「そうかも」「そういうことも歌ってみようかな」というのがたくさんあったんです。例えば今回、詞の中でも、結構照れくさいことを歌ってるんですけど、今までは抽象的な言い回しをすることが多かったんです。それを小渕さんがストレートに「これでいいんだよ」「これが伝わるんだよ」って背中を押してくれて。いいきっかけを作ってくれて感謝してます。

------ものすごく小渕さんに感動してますね(笑)。曲が完成してから随分たっているのに、まだ作品への気持ちがどんどんあふれているようで。

 本当に充実した制作期間だったんですよ。いまだに小渕さんとは連絡を取り合っていて、「あそこで流れているのを聴いたよ」とか。小渕さんにしたら、すごく小さいことなのに、それを純粋に喜んでくれていて、うれしいですね。そうそう、この間すごく心に響いたのが、小渕さんに「日本だけでも1億何千万人という人がいて、その人たちにこれから届けられると思うとウキウキしない?」という話をされて。「まだ届けられない」「まだ伝えられない」じゃないんですよね。ポジティブな考え方に、すごく勇気をもらいました。

------『サヨナラ サヨナラ』は失恋ソングですが、男性と一緒に失恋をした女性の心境を考えるというのは、どんな感じでした?

 小渕さんて、不思議なくらい女性の気持ちが分かってしまう人で、一緒に話をしていても女子トーク的なんです。だから、そのへんの苦労は不思議なくらいありませんでした。でもやっぱり、男性から見て、「竹仲絵里にはこういう女性であってほしい」とか、そういう像をいい意味で映し出してくれていて。書いてる目線は思いっきり女性なんだけど、小渕さんのおかげで男性が聞いても共感してもらえるものになったんじゃないかな。

------今までの曲と比べたら、実際の竹仲さんの世界と違う部分もあると思うのですが…。

 そうですね…。最初は、自分じゃない誰かをイメージして曲を組み立てていったんだけど、作りながら、やっぱりひとことひとことを自分に当てはめて考えたんです。出来上がって、ストーリーのキャラクターを見たときに、「やっぱりこの作品には、自分が映し出されているな」と思ったし。違和感なく歌えますね。

------2曲目の『gerbera』は映画の主題歌だそうで。

 そうです。これも、今までにない作り方をした曲なんですよ。監督から、「こういうテーマで書いてくれ」とか「こういう目線で書いてくれ」とか言われることは一切なくて、映画の脚本を読んで、その中からテーマを探し、自分を映し出していくという作業を初めてさせてもらいました。最初は不安だったんですけど、脚本を読み終わったときに、宮崎あおいさん演じる主人公の麻里というキャラクターと自分とが見事にリンクして。自分の孤独感を見てほしい、見つけてほしい、同じように感じる人とつながりたい…。そんな思いを、私はいつも音楽で表現しているので、「あ、麻里になって曲を書いてみよう」と思って。そのときには迷いなくガーッと書き上げられましたね。

------この曲もまた、最初は「麻里」という役として入ったけれど、最終的には自分の作品になったんですね。

 そうなんですよ。だから今回のマキシで教えてもらったことは、きっかけは何でもいいんだってこと。自分じゃない誰かになってみたり、自分を物語の主人公に投影してみたり、きっかけは何であれ、私が私の言葉で書くことで、私の声で歌うことで、それは私の曲になるんだって教えてもらいました。これから自分が作品作りをするにあたって、幅が広がったなって思います。

------「1、2曲目を聴いて、暗い人だと思われたらいけないので…」とどこかでコメントされていましたが、3曲目はあえて明るい曲を選んだんですね。

 はい。最初の2曲が、内面を描いたバラード調の曲なので、3曲目に普段のキャラクターがそのまま出てるような曲を入れて。この3曲を聴けば、竹仲絵里が分かってしまうぞっていうくらい、いろんな表情の私がいる作品になりました。

------この一枚で、いろんなことにチャレンジしましたねぇ。

 そうですね。いい経験になりました。特に『サヨナラ サヨナラ』という曲は、リリースして2カ月半経つんですけど、過去の作品という感覚にならないんですよ。だからこそ、この時期に岡山に来れたとも思うし。まだまだこの曲を探してる人がいっぱいいると思っているので、季節も時期も関係なく、ずっと届けていきたい曲です。

------岡山でも生で聴かせていただくときを楽しみにしていますよ。

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