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試写会&新作レビュー

2009.04.30

愛憎クロニクル『ある公爵夫人の生涯』

実在の人物がモデルの大河ドラマですが、歴史モノというよりはまるで昼メロです。
もう愛憎ドロッドロ!
どんなストーリーかざっくり申しますと、
『マリー・アントワネット』+『ブーリン家の姉妹』みたいな話。…あ、ざっくり過ぎですか。そうですか。
では、改めて説明しますと、
今やコスプレ劇の女王、キーラ・ナイトレイ演じる主人公のジョージアナは、
イギリスの故ダイアナ妃の生家として知られるスペンサー家のご令嬢。
17歳にして世界有数の名門貴族であるデヴォンジャー公爵の元に嫁いだ彼女が送る
波乱万丈の結婚生活が描かれています。
若くて美しい彼女に夫は無関心。公然と浮気を繰り返す夫に失望した彼女自身もまた不倫に走り…と
200年前の女性の生き様が、子孫にあたるダイアナ妃にそっくり!というわけで、
私が行った大阪の映画館のロビーには、ダイアナ妃のポスターや関連の書籍が並んでいましたね。
ジョージアナとダイアナのいったいどちらが不幸なのか、もとい、幸せなのかはさておき、
物語は「ありえないわ!」と驚くエピソードの連続。
例えば、横に長~いダイニングテーブルの両端に公爵と公爵夫人、真ん中に愛人が座っての晩餐、とか。
そんなの、食事が咽を通らないでしょうに…。ゾッとしますね~。

さて、憎むべき(?)デヴォンジャー公爵を演じているのが、レイフ・ファインズ。
いつも「思い悩むインテリ」みたいな役どころが多くて、私は結構好みの役者さんですが、
今回ばかりは受け容れがたかった…。(後退したおでこと貫禄のついたお腹周りのせいもあるかも?)
浮気がばれても、平然と「理解してくれ」と開き直るんですから、たちが悪い!
しかし、妻の第一の義務は男子を産むことという考えは、当時の王侯貴族にとっては当然なんでしょうね。
嫁いだ娘に対して、「男の子を産みさえすれば、彼の関心もあなたに向くわ」とアドバイスしていたのは、
ジョージアナの母も、マリー・アントワネットの母も同じだし。

そう、国は違えど、2歳違いのジョージアナとマリー・アントワネットは共通項が多いんですね。
華やかなドレスとこんもりと盛り上がったヘアスタイルで時代の先端を行くファッションリーダーにして
社交界の花であること、ギャンブル好きなことも同じ。
(あの斬新というか奇抜なヘアスタイルがきちんと似合うのは、
キーラ・ナイトレイしかり、キルスティン・ダンストしかり、美人の証拠だなあとしみじみ思います。
一般女子があの髪型をしたら、単なる罰ゲームになっちゃいますもん)

そしてジョージアナと友人エリザベスとの関係には、『ブーリン家の姉妹』と相通ずるものが。
ひとりの男性をめぐって泥沼の三角関係に。
それでもドロドロの先には、男性の相容れない女どうしの固~い絆もあって、という具合で。
いざこざはあっても最後に頼れるのは女友達というのは、
竹内まりやの詞世界にも通じていて、わからなくもないですが、
彼女たちの場合はちょっと関係が濃すぎかも…。

以下、ネタばれになってしまいますが、感慨深かったことを(これから鑑賞予定の方はご注意ね)。
夫がよその女性に産ませた子どもを自分の子どもとして育てなければならなかったジョージアナが
後年、自分が逆の立場になって苦しむことになるんですが、
ここで源氏物語をふと思い出しました。
若い頃に父の後妻である藤壺と密通した光源氏が、
晩年になって迎えた正妻・女三の宮と柏木に関係を持たれてしまったのとよく似ている気がして。
因果応報は古今東西問わず、恋愛絵巻には必須テーマなのかもしれません。

…と、まあ、昼ドラというか、少女マンガの要素てんこ盛り。
惜しむらくは、王子様役がいまいちイケメンじゃなかった点かしらん。
現在、全国絶賛ロードショー中&岡山では上映未定ですが、
鑑賞後にああだこうだとガールズトークで盛り上がりたい1本です。メンバー急募!

http://www.koushakufujin-movie.jp/

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