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行政イベントを支える広報の力 「びんごキッズラボ」に2,890人を集客した裏側に迫る!

  • 対談記事

福山市 保健福祉局 ネウボラ推進部 未来館設置準備室

こどもの「理科離れ」に歯止めをかけようと、福山市は「(仮称)子ども未来館」の整備を計画している。
その機運醸成のために開催しているのが「びんごキッズラボ」。
未来館の整備地が決まった2025年度は、プロポーザル方式で運営受託したビザビとともに、ターゲット層への告知手法や、未来館をよりイメージしやすい内容などを工夫し、過去最多の来場者があった。福山市とビザビの担当者が、イベント開催までの取り組みと成果について振り返った。

—「びんごキッズラボ」とはどのようなイベントですか?

福山市
子ども未来館構想は、市の総合計画「福山みらい創造ビジョン」に位置付けられています。
背景として、理科を得意とするこどもの数が減っていることがあります。また、備後圏域には総合的に科学を学べる施設が少なく、これからの時代を担うこどもたちの未来を切り開くという目的のもと、2029年度中の供用開始を予定しております。それに先立ち、機運を醸成する目的で、2023年度から「びんごキッズラボ」を開催しています。

—初開催からビザビが運営を受託していますが、3回目となる25年度はどのようなところを強化しましたか。

ビザビ
これまで2年間の運営実績を踏まえ、今回は未来館の整備場所(旧福山市体育館跡地および五本松公園内)が決まり、初めての開催だったということで、チラシデザインに整備場所の情報を追加し、会場内にも関連パネルを設置するなど、未来館を具体的にイメージできる情報設計を行いました。
また、来場が見込まれる予定地周辺エリアの住民の方に、イベントを告知するチラシをフリーペーパーに挟み込んで配布し、PR効果の検証も行いました。

—その結果、イベントは大盛況だったそうですね。

福山市
このようなイベントの運営には民間企業のノウハウが欠かせませんが、今回のキッズラボを通して強く感じたのは「広報のチカラってすごい」ということ。
来場者は過去3回で最多の2,890人(前年度比69%増)に上りました。イベントの告知はデジタル媒体がメインになっていますが、伝えたい相手に情報がしっかり届いていない可能性もあります。DXが進む中でも、紙媒体を手渡すことによって届けたい層に周知する重要性を改めて感じました。
このあたりは、専門の民間企業にお願いしてよかったです。
ビザビ
限られた予算の範囲内でチラシをどの範囲に配布すべきか悩みましたが、来場者アンケートでイベントのことを知ったきっかけを尋ねると、SNSに次いでチラシが2番目に多く、媒体を組み合わせた情報発信の有効性を確認できたと考えています。

—イベントの内容についてはいかがですか。

ビザビ
福山市様の意向を踏まえ、壁の前で手や体を動かすと、動きに合わせて絵が描けたり、キャラクターを自由に動かせるアトラクションなど、ただ見るだけではなく「没入感」「相互性」を特に意識してコンテンツをご提案しました。
福山市
来場者アンケートからも、こどもたちが興味を持ったのはものづくり系でした。風呂に入れるとシュワシュワと泡が出る仕組みを学ぶバスボムづくり体験や化石のレプリカづくりなどが人気で、その他にも、予約制のドローン操作体験はすぐに枠が埋まってしまいました。

—びんごキッズラボを通じ、市民の間に科学館のイメージが徐々に浸透していけばいいですね。

福山市
将来的には、未来館で見つけたテーマを自分で研究して発表するという「発見→創造→発表」のサイクルを生み出し、こどもの発表が別のこどもの発見につながり、将来はメンター役を務めるような流れをつくりたいと考えています。
福山エリアには素晴らしい技術を持つ企業がたくさんあり、キッズラボにご協力をいただいている企業もいらっしゃいます。イベントを通じてこどもたちの地元企業への興味や理解が深まることを期待しています。

—ビザビは今後、福山市のイベント事業にどのようにかかわっていく方針ですか。

ビザビ
備後オフィスでは、拠点を置く福山市のイベントを数多く受託していますが、イベント事業の成功のためには情報発信が重要で、そこは運営を受託した事業者が大きな役割を担っていると考えています。
びんごキッズラボの背景には地方から都市部への転出超過などの社会問題もあり、こどものうちから素晴らしい技術を持つ地元企業について知ってもらうことは、市の発展を考える上でもとても重要です。
今後も地域に根ざしたパートナーとして、企画・運営・広報を一体で支援しながら、地域価値の創出・向上に貢献していきたいと思っています。

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